日野神明キリスト教会

占星術の学者たちが帰って行くと、主の天使が夢でヨセフに現れて言った。「起きて、子供とその母親を連れて、エジプトに逃げ、わたしが告げるまで、そこにとどまっていなさい。ヘロデが、この子を探し出して殺そうとしている。」  (マタイ:2:13)

本文へジャンプ

立川バプテスト教会日野神明伝道所

 救い主の誕生を待つ私たちに、水を差すような出来事がありました。占星術の学者たちがイエスの誕生を祝福した直後の出来事です。自分の地位の安全を脅かす者から身を守ろうと、ヘロデ王は、イエス殺害の命令を出したと言うのです(マタイ2:13-16) その被害は、周辺の子どもたちにまで及ぶことになりました。しっかり記憶しておかなければならない重大な出来事です。
 神さまは私たちに、すばらしい贈り物を下さいました。「神はそのひとり子を賜ったほどに、この世を愛してください」(ヨハネ3:16) ました。「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしを愛して下さって、わたしたちの罪のためにあがないの供え物として、御子をおつかわしになった。ここに愛がある」(一ヨハネ4:10) と告げられます。どれほどの喜びが、この日、地にあふれたか思い浮かべます。最初にこの喜びの知らせを聞いた羊飼いたちは、「見聞きしたことが、すべて天使の話したとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った」(ルカ2:20)のです。天の使いはヨセフに、「その子をイエスと名付けなさい。その子は自分の民を罪から救うからである」(マタイ1:21) と告げました。この日は、ベツレヘムで誕生した赤子を喜び祝う言葉があふれていました。そのどこから、ヘロデ王のような行動が起こってくるのでしょうか。         それは自分を第一とする者のところから起こってきます。主イエスが罪人を救うために、天から下って来られるやいなや、ヘロデ王はイエスを「捜して殺そう」とするのです。権力と富は魂にとっては危険物です。「裕福な者が神の国に入ることは何と難しいことでしょう」(マルコ10:23)と言われました。
 
幼児期からさえ主イエスは「悲しみの人」でした。世に生まれ出られるや困難が待ち構えていました。まことに主イエスこそ、苦しみと悲しみに沈む人々の救い主です。そこには、私たちが祈り訴える困難のすべてを、受け止めることが出来るお方がおられます。「今日ダビデの町に、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主なるキリストである」(ルカ2::11)これがクリスマスなのです。その表も裏もすべてをひっくるめて、ナザレ人ヨセフの子として、このように生を受けられたイエスの誕生を言うのです。 



2017/12/10